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長期金利の利上げによって 賃貸経営に及ぶ影響とは?

みなさんこんにちは。
今日はちょっと、これから発送予定の定期刊行物「みのり通信3月号」の前取りして、一部ご紹介します。

特に、賃貸住宅オーナー様向けの情報となります。


長期金利の利上げによって 賃貸経営に及ぶ影響とは?

 昨年はインフレや物件上昇など、経済情勢に大きな影響が出た1年でしたが、その中でも年末に日本銀行が発表したこれまでの金融政策の変更≒実質の利上げは、賃貸経営のオーナー様の中でも印象に残っているのではないでしょうか。

今回は直近の金利の動向から見る、今後の賃貸経営に及ぶ影響についてご案内させていただきます。
こちらは、10年国債の表面利率の推移表になります。

 財務省公表しております直近の金利動向を見ると、10年国債金利≒長期金利の「変動幅」が、従来±0.25%とされていたものが、今回±0.50%へあがり、実質的な利上げが起きています。


長期金利が利上げされる形になっていますが、住宅金融支援機構によると、住宅ローンでは長期金利固定型ではなく、短期金利変動型を選択している割合が7割程度になることが発表されています。
これらはアパートローン·不動産融資でも同程度であることが考えられます。
そうなると、今回の利上げは「短期変動型」を選択している方へは影響しないと思われます。

 一方で不動産で融資審査をする際に、審査金利というものがあります。
実際に貸し出す金利で事前に検討するのではなく、貸出予定の金利にプラスして少し高めの「審査金利」で返済比率を計算するのです。


特に住宅ローンの返済は長期にわたりますので、現在の金利水準が今後どのように推移するか、銀行でさえ正確に事前に予想できたいため、このように審査金利で検討します。
各銀行によって審査金利は異なりますが、審査金利が大きい銀行はそれだけのリスクを厳しく上乗せして算出しており、結果貸出可能額は小さくなります。

 この審査金利が今回長期金利の利上げによって、アパートローンやマンション投資などの長期の貸付期間の融資の審査を行う際、実際の貸出金利が短期金利変動型でも、長期金利上昇に合わせて審査金利を上げる可能性があります。
万が一利上げが起こると、利払いが増え、元金返済能力が低下し、融資可能金額が減少します。

 これは今回の利上げによって起こりうる不動産投資·賃貸経営の影響の一つと言えるでしょう。

先ほど利上げによる融資への影響をお伝えしましたが、これは住宅ローンでも起こりうる可能性があります。

実際に金利上昇が起きた際のシュミレーションをしてみると、

【例えば】
借入額4,000万円

35年元利均等
ボーナス返済なし
金利1.68%

の場合、月々の返済額は毎月12.6万円ですが、仮に金利が0.50ポイント上昇し、2.18%上がると毎月の返済額は13.6万円と1万円ほどあがり、35年総額では420万円ほど増加する計算になります。

 住宅·土地統計調査によると、日本の持家と賃貸住宅の比率は2018年時点で持家61.2%、賃貸住宅が35.6%と持家比率が高いことが分かっています。

しかし、今後先ほどシュミレーションしたような利上げが住宅ローンで起きると、住宅購入をやめ、賃貸住宅へ移行する層も出てくる可能性があります。

金利上昇に関しては確実に起こるとは言えず、今後の金融情勢の動向を見ながらにはなりますが、仮に金利上昇が起きた場合、賃貸経営において今回お伝えした影響が考えられます。

賃貸オーナー様においても今後の金融情勢に注目をおいて頂けますと幸いです。

みのり開発 編集発行【オーナー様向け】
 毎月定期刊行物「みのり通信3号より一部抜粋 ※一部加筆

 

 

 

 

 

 

 

 

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